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畔草刈り 2020/7/24

私の主の仕事は建築だが、去年、製材機を導入したことで、材が自由自在に調達できるようになった。その他に薪ストーブ、薪、と商いをしていて、薪の自給も出来るようになった。また、その他に米作りもしていて、建築とエネルギーと食の「自立」はここ近年で進んできている。他者に出来るだけ依存しないで生きていく感覚を実感している。

米作りを始めて4年目、私が住むここ宍粟市では、若い世代が農業をするのは珍しくなっていて高齢化が進む。私の中では、田舎と言えば「生産」。都会と言えば「消費」。と理解していて、田舎に居ながら生産しない事は考えられない。
しかし、田舎の若者は、お先祖から有難く引き継いだ大事な田んぼを放棄している方が多く、放棄田が年々増えているように感じる。

なぜ?放棄するのかと考えたところ、やはり、お金の関係だと思う。米作りにはお金がかかる。トラクターや機械類の維持管理、肥料などの購入費・・・そこまでお金を投資しながら、米を売ったお金では元が取れず結局採算が合わない。
田舎は「生産」するところとか、「自給」「自立」と言った主とするテーマを見いだせていないので、お金の勘定だけにとらわれ、損をするくらいならやらないという選択肢にたどり着く。

あと、もう一点、農業しない最大の理由は「労力」だ。
稲は水管理をきちんとしていれば後は放っておけば育つ、 稲が育つと同時に雑草も育つ。そう、農家は雑草との戦いだ。暑い最中の草刈りは本当にきつい。十中八九の人はこの作業はしたくないはずだ。農業がダメになるのもうなづける。

農家にとっては一番厄介な草刈りの作業。でも、私は草刈りの作業が嫌いではない。一つは、刈り終えた後の達成感が味わえること。もう一つは、草刈りは単純作業だが、作業を通して気付きを与えてくれた事、それは草刈りの作業と人生は似ているような気がする。広大な田んぼの周りの畔を刈るので、総長からすれば数キロになる。先を見れば途方もなく長く感じやり切れないように思う。
「気合を入れスピードを上げどんどん刈り、時々目を上げ先を見る、スピードを上げ刈ったにも関わらず、先を見れば思うほど進んでいない。そしてまたスピードを上げて刈り始めるが、残る畔はほど遠い。」
ある時に気づいた事は、畦道の全部を見るのではなく、今の一刈り、そしてまた今の一刈りの事を考える事、その一刈りの中には障害物も出てくるし、刈りやすい草、刈りにくい草、いろんな場面に出くわすが、丁寧に一刈り一刈りを続ければいつの間にか終わっていて、不思議と疲労感もない。
この考えは、自分の人生にも変換でき、数十年の長い人生、先を見れば途方もなく長く感じ、幸も不幸も訪れるだろうけど、先々から案じていてもきりがない。
今の積み重ねが未来を作っていく、今を大事に丁寧に暮らさないと、より良い未来なんて来るはずがない。
今の一刈り、そしてまた今の一刈りを今後も大事にしたい。

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